米Microsoftは現地時間の2015年10月6日、Windows 10対応デバイスのラインナップを刷新した。目玉となる高パフォーマンスノートブック「Surface Book」を筆頭に、新タブレット「Surface Pro 4」、腕時計型デバイス「Microsoft Band 2」などが新たに発表された。

Surface Book : 圧倒的なパフォーマンスと薄い筐体をもつモンスターPC

 PCからスマホ、コンソールゲーム、VRグラスなど一連の製品は、それぞれがWindows 10ラインナップを象徴するものだが、Microsoftが最も注力しているのが新製品の「Surface Book」だ。

画像: 一見すると普通のノートPCに見える「Surface Book」 www.microsoft.com

一見すると普通のノートPCに見える「Surface Book」

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 Surface といえばタブレットベース。タブレットを意識したOSである「Windows 8」にあわせて登場した新潮流のデバイスではあったが、片手で楽々持てる重量でもまく、ユーザーインターフェースもどっちつかずであったため、実際は、オプションで提供されるカバー兼キーボードを利用しているユーザーが多い状態。

 その点、新製品「Surface Book」は、キーボード使用に完全に振り切りつつも、タブレットとしての魅力を残したバランスが特徴となる。3000 x 2000という高い解像度を持つ13.5インチのタッチ操作可能の液晶パネルは、実はタブレットになっておりキーボードと分離することができるようになっている。

 SSDストレージは128GBから512GBまで選択可能と月並みだが、メモリは8GBから16GBまでの大容量に対応。プロセッサは第六世代のインテルコアiシリーズ(i5とi7)を採用しており、独立したグラフィックチップNVIDIA GeForceを搭載している最上位モデルではもはやノートPC最強といった位置付けとなるだろう。

 一言でいえばまさに「モンスターノートブック」。デスクトップ向けゲームや動画編集にも対応しうるスペック。しかも、12時間使用できるバッテリーを搭載し、かつ液晶部だけなら728gという軽量さ(キーボード付きだと1579gとなり結構重いが)を誇る。筐体の薄さの面から見ても最高峰といっても過言ではない。それでいて価格はMircrosoft Storeで1499ドルからという野心的な設定になっている

The New Microsoft Surface Book

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進化したタブレット「Surface Pro 4」

 では、従来のSurfaceラインナップの延長線上に立つタブレット型の「Surface Pro 4」はどうかというと、液晶が前バージョンの「Pro 3」を比較すると、液晶は12インチから12.3インチとなり、解像度が2160x1440から2763x1824ピクセル(267ppi)となった。 重量は800gから766g(タブレット本体のみ)とさらに軽量に。

 この構成で価格は889ドルから。現在、日本ではSurface Pro 3が別売キーボード付きの販促などがおこなわれており、すぐ乗り換えるべきか悩める位置付けといえるだろうか。ただ、ペンやType Cover(キーボード付きカバー)も刷新され、液晶タッチ面もガラスになっているなど順当進化しているためナンバリング相当の魅力がある。

The New Microsoft Surface Pro 4

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 「Surface Book」と「Surface Pro 4」、そして現行機種の「Surface Pro 3」とでどんな差があるかというと、以下の比較をみるのがベスト。

モバイルや腕時計、VRグラス、ゲームなど

 それ以外のプロダクトについて簡単におさらいする。

 日本での本格展開が気になるWindows 10スマートフォンだが、Lumiaシリーズはさらにスペックを向上させリニューアル。6コア Snapdragon 808プロセッサを搭載した「Lumia 950」と8コア Snapdragon 810を搭載した「Lumia 950 XL」の2タイプ。

 細かいスペックは以下を参照してもらえればと思うのだが、液晶から4K撮影可能なカメラなど、こちらもモンスター的スペック。価格は「Lumia 950」が549ドル、「Lumia 950 XL」が649ドルからとこちらも野心的設定。

 新Lumia950シリーズとあわせて発表されたのが「Display Dock」。このアダプターを使えばデスクトップPCのごとく使用できるというもの。「Ubuntu Phone」がやっているものと同じこと(http://techwave.jp/archives/51775041.html)。

 スマートウォッチ「Microsoft Band」も進化。GPSやUVモニターが搭載され、最大酸素摂取量「VO2 Max」も計測もできるようになる模様。

The New Microsoft Band: Live Healthier and Achieve More

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 VRグラス「Hololens」については「Microsoft HoloLens Development Edition 」の発表も。マイクロソフトのエバンジェリスト高橋忍さんのブログによれば来年Q1にも始めてのプロダクトが出荷される模様。

2016年の第1四半期に最初のデバイスをリリースする予定ですが、まずは北米とカナダになりそうです。価格は$3000くらいだとか。

 そして、北米等では大きなシェアを持つコンソールゲーム機「Xbox One」のWindows 10対応。各種Windows 10デバイスとの連携などが焦点となる。

Xbox One: Greatest Games TV Commercial

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Windows 10エコシステムの序章

 以上、気になる部分だけをかいつまんでみた。重要はポイントは以下の3つ。

1. Windows 10 エコシステムを構成するデバイスのフラッグシップモデルが出揃った
2. Surface Bookというユーザーニーズを主体に考えたプロダクトが投下された
3. デバイス以外の展開(IoTやクラウドなど)は着々と準備されている

 今回のリリースでは、PCやモバイル、据置きゲーム、グラス、ウォッチなど注目分野のデバイスがほぼ出揃ってきたということを強く印象付けた。こうしたことが「Windows Store アプリ不足」というWindows 8/10系の課題を浮き彫りにしている。

 逆に言えば、ここまでエコシステムの外枠形成が進んだんだから「あとはアプリだけ」と言うこともできる。すでにFacebookやTwitterといったサービス&アプリはユニバーサルそのもので、こういったタイトルが成長しより深い用途に拡大すればするほどWindows 10エコシステムに有利になる可能性が高くなる。

 今後はHololensなどの市場投入などが待ち構えている。テクノロジーフォーカスによるプロダクト指向はWindows 10エコシステムをより可能性のあるものにするのかもしれない。いずれにせよ、今回の発表でWindows 10エコシステムは次のステージへと押しあげることになったと言えるだろう。

 当件についてはMicrosoftからは続々と続報などが出つつある。注目に値するトピックがあったらまたお伝えしたい。

蛇足:僕はこう思ったッス maskin 大規模な組織リストラを決行したMicrosoftは、マーケットを必死にリデザインしようとしている。 その決め手がWindows 10エコシステムであるが、エンジニア出身のサティア・ナディラ氏をCEOを据えたことで、プロダクトファーストに立ちかえりながら世界企業の組織をそこに同調させようとしているようだ。 課題は、小さな部分に見え隠れしている。例えば「Mac Book」にスペックで勝利しても、それ以上のユーザー価値を提供できているか? やはり使えるものが少ないWindows Store アプリマーケットに施策はあるか? などである。 最近、Surface Pro 3を購入した筆者であるが、意識的に持ち運びをするも自然とMac OS Xで仕事をしてしまうことに気がつく。 Windows 10およびMicrosoftのリノベーションに期待する部分は大きい。だからこそ、手元の変化が気になって仕方がない。
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