バザール・エンタテインメントが展開する新興国向けモバイルコンテンツ配信プラットフォーム「Tokyo Game Network」は2015年10月26日、インドネシア共和国の学園都市バンドン市で、スマートフォン向けゲームアプリのテストマーケティング事業を11月より展開すると発表した。

 バザール・エンタテインメントは、 インターネットを介さず、人から人へとデジタルコンテンツを流通する新興国向けインフラを「Tokyo Game Network」として提供。今回、新興国向けにコンテンツを提供したい企業などに向け、インドネシア共和国バンドゥン市の大学構内において学生を顧客対象としたゲームコンテンツ体験および調査回答ソリューションを提供するという。

 バザール・エンタテインメントは、2000年代にPlayStationの立ち上げやコンテンツ制作にかわったメンバーによって構成されるスタートアップで、新興国40億人市場に独自コンテンツとPlayStation時代に蓄積した草の根型マーケッティングの妙義で勝負に挑もうとしている。

PlayStation関係者によるもう一つの挑戦

 バザール・エンタテインメントの創業者兼CEOである大和田健人 氏は、ソニー・コンピュータテンタテインメント(以下SCE)出身。在任中、SCE Asia 台湾・中国を拠点に、PlayStationの新興市場の立ち上げ展開してきた。

画像: 大和田健人 氏 Bazaar Entertainment Founder / CEO

大和田健人 氏 Bazaar Entertainment Founder / CEO

「模造品にあふれ、著作権などの感覚も薄い、店舗からも追い出される、売りたい層にはなかなか売れないが、古い端末をすりきれるまで熱中するユーザーが確実に存在する」(大和田氏)。

 当時の発想を、今後、爆発的にスマートデバイスが普及する新興国に適用すると「未成熟な通信インフラ」「低いクレジットカード普及率」「面白いゲームが見つからない」という課題が浮き彫りになるという。

 そこで大和田氏が考えたのが「どんな環境でもゲームを入手できる手段の提供」「クリエイターへの利益還元」「ゲームで人と人とをつなぐ」という発想。「Tokyo Game Network」では、ゲームコンテンツを広めるディストリビューター(人)と、彼等が設置するWi-Fiルータのような形をした「配信端末」を介して人的コンテンツ配信ネットワークを構築する。

 ディストリビューターは、ゲームを卸値で入手し「配信端末」で販売していく仕組み。以下のようにゲーム大会のようなイベントとして集客し、ゲームを提供していくようなイメージだ。課金は独自の通貨ポイントを使用する。まずはディストリービューターに現金を支払い通貨ポイントを入手するなど、人の手間がかかる点が興味深い。なおゲームは売り切りではなくゲームセンター型でコンティニューや追加アイテム課金などのモデルを想定しているとのこと。

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 インドネシア共和国は2.4億人の人口を抱え、人口の約50%が30歳以下(同社のリリースより)といわれている若者主体の市場だ。しかしながら、社会インフラがあらゆる面で発展途上であるため、日本では一般的なテストマーケティング手法が通用しない問題がある。

 今回のテストマーケティングは、エリアこそ限定されているものの、人や文化、代替通貨などの様相を把握するといった意味でも意義がありそうだ。

蛇足:僕はこう思ったッス
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たった2年ほどでインドネシアの多くががらりと変わってしまったという。だから、この事業に対し「新興国とはいえ、大手が一気に通信インフラを構築してしまったら、この事業は通用しなくなってしまう」という意見も多くあるという。

しかしながら、社会が変容するほどのインパクトがそうすぐに起るのだろうか? その辺は地道に足でこの地域を走破した大和田氏ならではの確信があるように思える。

マーケット規模はさておき、ゲーム大会的イベントで、ユーザーとディストリビューター、そしてクリエイターが三位よし的に盛り上がるモデルは有意義だと思うし、是非応援したいところ。
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