ウェブプロデュースなどの事業を主力とするロフトワークは2015年12月7日、だれでも利用料金を払えば利用できる「ドロップイン型」のクリエイティブラウンジ「MTRL KYOTO(マテリアル京都)を京都市内にオープンした。築110年の3階建て古民家を改築したもので、1階と2階部分がMTRL KYOTOとして利用できる。営業時間は11時から22時。土日祝祭日は休業

住所 〒600-8119 京都府京都市下京区本塩竈町554
アクセス JR京都駅徒歩15分・京都市営地下鉄五条駅徒歩7分・阪急京都線河原町駅徒歩10分・京阪電鉄清水五条駅徒歩3分
利用料 基本料金は45分500円、以降1分10円。一日利用は1800円

ロフトワークは、ものづくりをテーマにしたカフェ「FabCafe」を、東京渋谷や岐阜県飛騨、バルセロナ、台湾、タイ、フランスで展開するなど実績がある。ただ「FabCafe」はあくまでカフェという立ち位置があり、その点MTRLは本格的に協創を狙いたいイノベーターを対象としたた新コンセプトのコワーキングスペースという位置づけ。今後、京都以外に東京でも展開する計画。なお、MTRL KYOTOの3階部分はロフトワーク京都支社になっている。

画像: 古民家をベースにしたモダンなクリエイティブスペース。イベントなどで利用する場合は、一階と二階あわせれば130名ほど入る規模まで対応できるようだ。

古民家をベースにしたモダンなクリエイティブスペース。イベントなどで利用する場合は、一階と二階あわせれば130名ほど入る規模まで対応できるようだ。

一階は、複数のテーブルと椅子が並び、奥には3Dプリンターやレーザーカッターなどの工作機械を設置。機器の詳細と使用料金は次のURLの通り( https://mtrl.net/kyoto/service/make/#tools03

二階に続く階段は飛騨産の木材を使ったもの。110年間使用されてきた梁が映える。

画像: 利用者にはコーヒーのサービスもある

利用者にはコーヒーのサービスもある

二階フロアには畳の部屋も。和の素材を使ったクリエイティブでも創造性が発揮されそう。

画像: MTRL KYOTO(マテリアル京都)オープン、FabCafeなどを手掛けるロフトワークの新事業

マテリアル(素材)が協創とイノベーションをもたらす

「MTRL KYOTO」は、前述したとおりFabCafeと一線を画するものであり、あくまでクリエイティブを支援するコンセプトに基づいた施設。

とはいえ、いわゆるありていなコワーキングスペースと異なるものとして、日本古来の伝統工芸や素材、そしてその技術と人がクリエイティブの源泉として配置されている点があげられる。例えば、西陣織、飛騨の木材とその技術、京都の寺院の中庭を手入れする技師などだ。

画像: 日本の紋織技術をリードする京都西陣産の最高級絹織物が素材として用意されている

日本の紋織技術をリードする京都西陣産の最高級絹織物が素材として用意されている

画像: マテリアル(素材)が協創とイノベーションをもたらす

ロフトワークは「FabCafe」を先行して仕掛けることで、ものづくりが一般の関心を集めることを自ら証明してきた。モノには技術者がおり、モノを通じてイノベーションを起こすことができる。それがロフトワークがやってきたことであり、経済産業省「JAPANブランドプロデュース支援事業」として採択されている伝統工芸を世界に発信する「MORE THANプロジェクト 」などに結びついている。

そういった、多数の伏線がこのスペースに集約されている。「MTRL KYOTO」のコンセプト「マテリアル」には、物質的Material、人材的Material、企業的Material、統括的Materialという4つのカテゴリーがあり、それらの4つのマテリアルが集うことでイノベーティブなビジネスを生み出す場へと進歩させようとしているのだ。

画像: MTRL KYOTO リーダーのAkira Moriuchi氏。「素材は揃っている、ここからが始まり」と話す。

MTRL KYOTO リーダーのAkira Moriuchi氏。「素材は揃っている、ここからが始まり」と話す。

築110年、古くからの和の文化と近代の接点

「MTRL KYOTO」のコンセプトは、建物そのものにも紐づいている。この建物は築110年の古民家。明治末期、往来文化が至るところに浸透し近代日本の礎を切り開かれた時代に生まれた3階建ての建築は、新聞社や印刷所、時にはダンスホールとして使われてきたという。

建築を担当した クリエイティブディレクターTatsuya Iwasaki 氏は、MTRL KYOTOをこう語る。

何より大変だったのはリノベーションのプロセスです。今回は古民家の骨組みとなる梁(いわゆる大黒柱)はそのまま、すべてを取り壊し、組み立て直していきました。「この部分は使えるな」と実際に取り外してみてみると、中身は朽ち果てていたりと予想外の連続でした。

また、明治時代のモダンな建築かと思いきや、建築当時の建物の写真をみると外観だけを洋風にしたに過ぎず、中身は純和風なんです。ですから、低すぎる天井は取り払い、逆にスチールであったりガラスであったり、近未来的なマテリアルををふんだんに取り入れ、現代の価値観にフィットさせていくような作業となりました」。

画像: 築110年、古くからの和の文化と近代の接点

施設内のファシリティなどの多くは飛騨産の木で作られている。古民家の古い木材などとの相性はどうか?と問うと「もともと、京都の建築には飛騨の木と職人がかかわることが多く、相性は良い」(クリエイティブディレクターTatsuya Iwasaki 氏)とのこと。

「MTRL KYOTO」建設については、スタッフが飛騨まで出向き素材を選び、職人と深いコミュニケーションをとりながら作業を進めていったという。

画像: 庭師が手がけた庭をバックに3Dプリンターなどを使用できる。

庭師が手がけた庭をバックに3Dプリンターなどを使用できる。

「MTRL KYOTO」は本日オープンし、来年1月末頃まで利用料とコーヒーを半額で利用できるキャンペーンを実施するという。それまでさまざまなイベントも実施していく予定だ( https://mtrl.net/blog/151124_the-launch-day/ )

蛇足:僕はこう思ったっス

京都駅からは徒歩で15分ほど。お寺などが立ち並ぶ閑静なエリアに溶け込むようにMTRL KYOTOが存在する。途中ですれ違う歩行者の大半は外国人。どうやら近辺にAirBnb施設が多数あるようだ。

シンプルでノイズが少ない場所。集中して作業するのに最適な場所のように思った。

画像1: 蛇足:僕はこう思ったっス

実は、MTRL KYOTOのプロマネ森内氏は、TechWaveスタート時代の担当者(元LINE\Livedoor)で久しぶりの再会。なんと、新TechWave/TWEEのロゴをデザインしてくれたMaeoさんが、MTRL KYOTOのクリエティブを担当しているとのことで二重の驚きでした。

画像2: 蛇足:僕はこう思ったっス

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